ベトナムへのCADアウトソーシングのメリットデメリットを徹底解説

CADアウトソーシングを依頼しようとしたとき、国内サービスは比較的高い料金設定と感じることが多いのではないでしょうか。

自社でCAD作図を行うには、時間が足りず、他社に依頼するにはコスト面で負担になってしまうとお困りの方に、ベトナムへのCADアウトソーシング導入をお勧めします。

しかし、言語の違いや、価格が低いと品質も低いのではないかと心配になります。

そこで、ベトナムへのCADアウトソーシングのメリットとデメリットから、どのように依頼すれば良いのかをご紹介いたします。

この記事を読めば、ベトナムへの外注を積極的に取り入れたくなるはずです。

CADのアウトソーシングを考えている方は、CAD外注方法とメリットデメリットを徹底解説にて外注を検討する際の注意点の詳細な流れを紹介しているので合わせてご覧ください。

 

ベトナムへCADをアウトソーシングするメリット・デメリット

ベトナムへのCADアウトソーシングはメリットも多いですが、デメリットももちろんあります。

ただし、デメリットの内容は一般的に依頼する前の不安や、会社の選定が難しいという問題です。

つまり、品質の良いものを納品してくれる会社を選ぶことができれば、ほとんどデメリットは無いと言えます。どのようなメリットとデメリットがあるのかを事前に把握しておくことで、CADアウトソーシング会社を適切に選定できるようなります。

また、信頼できる会社でもどのような不備が発生する可能性があるのかなどを事前に把握し、リスク管理も行うことができます。

それでは、メリットとデメリットをご紹介していきます。

 

ベトナムへCADをアウトソーシングする3つのメリット

①日本よりも安い
②技術力が高い
③日本語をできるベトナム人が多い

メリットだけを見ると、非常に有用なサービスであることがわかります。日本でCAD作図代行を依頼する場合と比べ、同クオリティで、尚且つ安価に依頼することができます。これらのメリットから、大手ゼネコンなどの日本企業は、ベトナムにCADアウトソーシングをしている会社は多くあります。

 

①日本よりも安い

大卒初任給を比べてみます。

日本  :約20万6,700円
ベトナム:約2万6,000円
参照)厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」およびマレーシア「ジョブストリート」2019年3月公表資料

以上のように、日本の月給の約1/10の賃金が平均となっています。これだけ人件費は安く抑えることができます。そのため、単純に価格が安いから低品質とは言えません。例えば、こちらで1万円かかるものが、その1/10の1,000円だけしかかけずに同じ仕事量を確保できるからです。

 

*なぜベトナム?
人件費は欧米諸国よりアジア圏の方が比較的人件費を安く抑えることができます。そこでアジア圏の中でもなぜベトナムが注目され、CADアウトソーシングが普及しているのでしょうか。

それは、人件費がアジア圏のその他諸国よりも、比較的人件費が安いためです。中国・タイ・インドネシア・マレーシア・インド・フィリピンの順に人件費が安くなり、この次の8番目にベトナムは安いです。

(参照)2019年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査の個票データ

 

また、ベトナム人は反日感情がなく、親日国だからです。突然のストライキなどの業務に支障が出る事象が起きにくいです。

所定労働時間も月平均175時間、年間祭日数が12日間しかないので、労働時間も長く業務効率が非常に高いことも一因です。
これらの理由によりベトナムのCADアウトソーシングが注目され、よく利用されています。

一般的なアウトソーシングの際の料金相場についてはCADの外注相場はいくら?3Dモデリングから図面作成までにて紹介しているので、合わせてご覧ください。

 

②技術力が高い

今ベトナムは経済成長中で、学生の多くは需要が多い観光業、不動産建築関連、IT系への進学をしています。ホーチミン市工科大学、師範技術大学出身技術者などの建築・機械設備等の専門知識を有した人材が作業を行うため、技術力が低いといった心配がありません。

これらの技術者が、日本語のカタログや、JIS規格にも準拠した仕様で作業を行っており、海外に委託していながらも日本で使用することに問題のないものを提供します。
そのためCADやBIMをはじめ技術力が高く、日本の大手ゼネコンの案件を受託している企業が多いです。

 

③日本語をできるベトナム人が多い

ベトナムは親日国です。日本製品が日常的に店頭に並んでおり、日本に出稼ぎに来る方も多いです。留学制度なども充実しており、日本の国立大学などに大学生・大学院生として留学に来る学生も多いです。

このような環境のため、日本語を学ぶ方が多く、その学習環境も整っています。つまり、現地での人材確保が容易であると言えます。

また、アウトソーシングを請け負うベトナム企業は代表が日本に留学経験があったり、日本語学校を卒業している社員がいる場合がほとんどです。
特に日本の企業からの受託経験が豊富な企業だと、日本の商習慣にも慣れており、ストレスなくスムーズに仕事を進めていくことが可能です。

 

ベトナムへCADをアウトソーシングする3つのデメリット

①細かい意思疎通ができない場合がある
②実績が少ない場合は要注意
③アウトソーシング先の企業の選定が難しい

メリットばかりではなくデメリットもあります。一度依頼して、作業経過が問題なく、納品物も高品質であれば安心できます。しかし、このような会社を選ぶことが日本企業よりも難しく最初の障壁が大きいと言えます。

ここでは、ベトナムへCADアウトソーシングを依頼する際のデメリットから、優良企業の選び方を解説します。

 

①細かい意思疎通ができない場合がある

会社によっては、日本語でのやり取りがうまくできない場合があります。発注、契約までは定型文のようなもので、問題なくやり取りができている場合が多いです。しかし、その後の図面の細かい内容の打ち合わせなどで意思疎通がうまくできないといったことが発生する可能性があります。

図面の打ち合わせや、細かい要望が伝わらない場合は、依頼自体があまり意味のないものになり、結局ゼロから作成しなければならないということにもなります。

発注してからこのようなことが発覚しては遅いので、発注段階でどの程度の打ち合わせが可能なのが、細かい内容の相談をテストしておきましょう。

 

②実績が少ない場合は要注意

ホームページに実績が掲載されていることが多いですが、それらの実績は少し盛られた情報の可能性があります。実際の実績を詳しく打ち合わせ時に確認することが望ましいです。ホームページでは掲載できないけれども、大まかにどのような用途のものをどれだけ作成しているのかなど聞いておくことが望ましいです。

 

③アウトソーシング先の企業の選定が難しい

実績や、優良企業かどうかをホームページだけから判断することは困難なのが実情です。実績を見て依頼してみても、見積もりの段階からやり取りがうまくいかないといった企業もあるようです。

その上、1社優良企業を見つけて継続依頼をしていても、大手ゼネコンからの依頼などと被り、仕事の納期が後回しになってしまうこともあります。

そこで他の企業に依頼しようとする際、その企業が優良企業かを再度判断する必要があります。手間取っていると、自社の施工時期に間に合わないなどのトラブルが発生する可能性もあります。

そこでアウトソーシング先の企業によっては、専属社員を契約することもできます。

月額17万円などの日本で人材を雇うよりも安価に、安定した人材確保を行うことができます。急な仕事に対して、通常使っているアウトソーシング先企業が対応できない場合などのリスクを回避することができます。

 

ベトナム人CADオペレーターの技術力が高い3つの理由

①ベトナムでは仕事が多く、実績が豊富
②日本の大手企業からのアウトソーシング先になっている
③建築人材が豊富

ベトナム人のCADオペレーターは、非常に技術力が高い場合が多く比較的安心して依頼をすることが可能です。
この技術力の高さの3つの理由について解説いたします。

 

①ベトナムでは仕事が多く、実績が豊富

ベトナムでのCADアウトソーシングは、海外からの受注が多く、日本企業と取引しているわけではありません。そのため日本のCADアウトソーシング企業よりも多くの仕事を受けています。

このように実績が豊富なため、技術力が非常に高くなっています。

 

②日本の大手企業からのアウトソーシング先になっている

日本の企業もベトナムへのCADアウトソーシングを多く活用しています。そのため、ベトナム側の会社も日本に対しての受注に慣れており、細かい対応も熟練しています。

 

③建築人材が豊富

ベトナム国内でホテルやカフェ、大型施設などが次々に建っていることから、需要の多い建築学部系の学生が多く、人材が豊富です。ベトナムでの建築市場は2012年は約1.8兆円だったものが、2016年には約3兆円にまで拡大しています。建築業界自体が拡大しているため、給与水準も他業種よりも高いことから、人気の就職先となっています。

 

ベトナムへCADをアウトソーシングするならお問い合わせください

ベトナムへのCADアウトソーシングのメリットとデメリットについていかがでしたでしょうか。
デメリットと言っても、優良企業を選ぶことが日本企業よりも難しいだけで、選ぶことができてしまえば、ほとんどデメリットは無いと言えるのではないでしょうか。

メリットは、①日本よりも安い、②技術力が高い、③日本語をできるベトナム人が多いの大きく3つになります。

適正な賃金を払いながらも、コストを抑えつつ、高品質のCAD作図を提供してくれます。ぜひ一度、ベトナムのCADアウトソーシングに依頼してみるのはいかがでしょうか?

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