施工図の外注の流れと作成代行の選び方3つのポイント

施工図を外注することで、費用の削減と業務効率化を行いたいと考えている企業がほとんどではないでしょうか。

設計プランや設計図を作成し、お客様と契約が済み、工事の段取りに入ります。

しかし、施工図の作成は手間がかかり、時間も人件費もかかります。
その問題を解決する施工図作成代行ですが、初めて依頼する時は不安かと思います。

この記事では、施工図の外注について、流れと依頼のポイントについてご紹介します。

 

施工図外注の流れ3つのステップ

施工図外注は、業務の効率化を図れますが、細かい内容などの共有を怠ると逆に時間がかかってしまいます。そこで外注の流れをしっかり把握して、共有事項の漏れなどを防ぎましょう。
依頼の流れは、以下の3つのステップに分けてご紹介いたします。

①設計図、各所仕様の決定
②見積もり打ち合わせ
③発注・納品

 

①設計図、各所仕様の決定

まずは、設計図、各所仕様の細かい決定を行いましょう。
施工図を作成するためには、設計図が必要になります。
(*設計図のデータ作成も委託することが可能です)

設計図には記載していない各所仕様(部材の種類など)を細かく決定し、特殊なものなどは外注先に伝えるべき事としてまとめておきましょう。

ここで注意点です。

施工主との打ち合わせで、設計図の確定させましょう。

外注した後から変更となると、再度外注費用がかかってしまうためです。

設計図の再作成には追加料金を取ることも検討しましょう。

一番やってはいけないのが、施工主に伝えずに細かい部分の決定を行なってしまうことです。

未決定の細かい部分があり、それを外注先から指摘された際、回答して作業を進める必要があります。しかし細かい部分のためわざわざ施工主に確認することは、面倒であり、何度も施工主に不備の確認した場合、信頼を失ってしまうこともあります。

外注している場合、このように連絡が面倒なため、勝手に決めて進めてしまった方が楽です。ただ、勝手に決めたことで、完成した現場で施工主からのクレームになります。

建設業は引渡しまで何ヶ月もかかり、1つ1つの工程でトラブルが発生する原因が生まれる可能性があります。施工図は特に設計と現場を結ぶ重要なものなので、不備がないよう正確に行うべきです。そのため、外注先に細かく決定事項を伝えましょう。

 

②見積もり打ち合わせ

施工図外注先との見積もり打ち合わせになります。明確に何を発注するのかを伝えます。
・用途
建造物の用途
・構造
木造(在来工法、ツーバイフォー工法など)、鉄骨(軽量鉄骨など)
・施工図の種類
平面図、立面図、平面詳細図、断面図、矩計図、配置図など
・納期
・使用CAD
ファイルの互換性などのために確認した方が良いです。
(・修正回数)
納品物に対して、簡単な修正を1回まで無料としている会社もあります。修正に追加料金がかかるかなどを確認をしておきましょう。

データだけでなく、紙媒体で印刷して送付してくれる制作代行業者もいます。

その場合は、どの図面を何部必要かなども伝えましょう。紙の品質なども事前に確認しましょう。

毎回、見積もり打ち合わせに時間を使ってしまうのは、非常に手間なのではないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし実際は、2回目以降の発注時には、ほぼ同じ内容であれば同料金で引き受けてくれるため打ち合わせ自体も少なくなります。

 

③発注・納品

発注をかけてから納品を待ちます。発注の際には納品日を必ず確認しましょう。

1つ1つの図面が出来上がった時点で、その都度確認するようにしましょう。この際に、全てが出来上がってくるのをただ待つのはNGです。

理由は、代行会社と自社の細かい図面の書き方が違っていたり、代行会社のミス、設計図との不整合を迅速に発見するためです。

特に、設計図との不整合はよく起こります。

この不整合に、現場で気付くことも多く、施工の遅延を招かないために早急に修正しましょう。

 

施工図外注時の作成代行会社の選び方3つのポイント

・レスポンスの早さ
・納品日時を順守するか
・納品物の説明があるか

 

施工図の外注先をどのように選べば良いでしょうか?金額が安くて早いと言っても、ミスが多ければ工事に支障が出ます。

また、図面の不備があまりにも致命的な場合は再作成する必要があり、余計に業務の時間を割く必要が出てくることもあります。

そこで、どのような会社を選べば、信頼できる仕事をしてくれるでしょうか。

問い合わせ時や、発注時にどのようなやり取りを行うことで、良い会社か判断できるかを踏まえて、施工図作成会社の選び方を順番に解説していきます。

 

レスポンスの早さ

問い合わせや、見積もり提示のレスポンスが早い代行会社を選びましょう。この時点でレスポンスの遅い会社は、発注してからもやり取りが遅く、意思疎通が上手くできなくなる可能性があります。

レスポンスが早いことで、相談も上手くできるため、施工図作成でのミスなども起きにくくなります。

現場で急に施工図の不備に気づき、修正が必要なときなども、レスポンスの遅い会社だと、現場に迷惑がかかってしまいますので注意しましょう。

最近では、メールだけでなく、クラウド共有や、ラインなどのメッセージアプリを利用して、データ共有を行うことも多いです。ファイルサイズが大きいとメールだけでは不便であることと、メッセージアプリの方がレスポンスが早く対応できるためです。

相互の会社でどのような連絡ツールが良いのかを事前に相談することも重要です。どちらかがあまり使用していない連絡ツールだと、レスポンスが遅くなるので、発注側も昨今の連絡ツールに慣れておくことが望ましいです。

 

納品日時を順守するか

納品日時を遵守しない会社には依頼しないようにしましょう。

仕事に対し真面目でない会社は、全ての品質に疑念が残るため利用しないようにしましょう。

しかし、初めて依頼する代行会社が、納品日時を遵守するかはわかりません。

そこで初めて依頼する場合には、比較的余裕のある図面を依頼するか、実際には必要のない図面をテストで作成依頼してみましょう。1枚だけであれば、ほとんど費用をかけずにテストすることができます。

現場で問題が起こる前に、リスクをできるだけ回避するためテストは行った方が良いでしょう。

 

納品物の説明があるか

丁寧な施工図代行会社は、納品物に対して、わかりやすく説明をしてくれます。施工図といっても、誰が作っても同じ書き方になるわけではありません。作成担当者によって、経験や慣習が違うためです。

そのため、ただ出来上がった施工図だけを渡してくるところは要注意になります。発注時に納品時の説明があるかどうかをはっきりと聞き、どのような説明なのかなどを実績例から確認しておきましょう。

また、設計図から施工図にする際に、設計者に確認しないと作成できない箇所なども出てきます。そこに関して質問をしてくれる会社を選びましょう。質問をせずに都合よく施工図を作成してしまう会社もあります。

 

施工図外注時の作成代行会社の選び方のまとめ

まず施工図外注のステップですが、①設計図、各所仕様の決定、②見積もり打ち合わせ、③発注・納品という流れになります。途中で変更・修正が入り、外注作業のやり直しとなると外注費用が再度かかってしまうため注意しましょう。

施工図作成代行会社の選び方は、レスポンスが早いか、納品日時を遵守するか、納品物の説明があるかでした。フリーランスの図面作成などもいますが、これらの内容を精査し選択・依頼する必要があります。

良い作成代行会社を1回見つけてしまえば、あとは業務効率化に非常に貢献する力強い味方になります。以上、施工図作成代行会社の選び方になります。ぜひみなさまのお役に立つことができれば幸いです。

建築図面作成のコストカット、人員の確保、BIM・CADの依頼など下記より1分で問い合わせいただけます。


問い合わせ