設備施工図作成の流れと料金相場を徹底解説

中小企業は、人出が足りず、設備施工図の作成に時間を割けないという状況があるかと思います。

そこで代行会社に依頼することで、従業員の時間を取らずに、人件費も削減することができます。

大手企業でも、設備施工図の作成を委託しているところもあります。

しかし、初めて依頼する場合、細かい図面なため、うまく依頼できるのか…頼んだはいいものの最終的に満足のいくものが納品されるのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の記事で設備施工図作成代行の流れと料金相場を知ることで、それらの不安を取り除きましょう。

 

設備施工図作成の流れ3つのステップ

①設計図、各所仕様の決定、注意事項の確認
②見積もり打ち合わせ
③発注・納品

設備施工図は、内容が比較的煩雑であったり、電気、空調などいくつかの図面を必要とします。

そのため、依頼する側も代行会社側も細かい打ち合わせをしないと業務が進行しません。

また、依頼する際に細かい内容の共有をし忘れていた場合、設備施工図の修正作業が発生し費用も時間もかかります。

そこで外注の流れをしっかり把握しておく必要があります。

共有事項の漏れなどを防ぐため、設備施工図作成の流れを順番に3つのステップに分けて解説していきます。

 

①設計図、各所仕様の決定、注意事項の確認

設計図、各所仕様の細かい決定を行います。設計図や、各所仕様が決定してから、設備施工図が作成できます。

代行会社に依頼する際に注意するポイントをまとめておきましょう。

設計図作成の時点で、例外的なものや、特に気をつけて施工したいポイントなど、設計図そのものだけでは伝わらないため、ミスが無いように伝える必要があります。

代行会社にクオリティの高い望んだ設備施工図を納品してもらうことが目的です。

設備施工図は他の図面とも照らし合わせながら、最適な配置にしていく必要があります。

 

設計図の特記仕様書の要確認、パイプスペースなどの配置、電気設備の上を排水管などが通っていないか、バルブメーターの位置、点検口の適切な配置など事前にどのように施工図を書いて欲しいか等なるべく細かい打ち合わせが大切になります。

 

例えば、配管加工図と平面配管図(電気)のそれぞれは全く問題のない設備施工図に見えても、2つを見比べると、電気設備の上に排水管設備が回ってきていることもあります。

この場合、水漏れが発生した際に、電気関係がショートしてしまうため避けたい施工方法になります。

このような注意事項の確認などを事前に行うことでスムーズに代行会社に依頼できる準備をしておきましょう。

 

②見積もり打ち合わせ

施工図外注先との見積もり打ち合わせになります。明確に何を発注するのかを伝えます。
・用途
建造物の用途
・構造
木造(在来工法、ツーバイフォー工法など)、鉄骨(軽量鉄骨など)
・設備施工図の種類
平面配管図(空調・衛生)、平面配管図(電気)、詳細図・PS配管図、配管施工図など
・納期
・使用CAD
ファイルの互換性などのために確認した方が良いです。
(・修正回数)
納品物に対して、簡単な修正を1回まで無料としている会社もあります。修正に追加料金がかかるかなどを確認をしておきましょう。

 

データだけでなく、紙媒体で印刷して送付してくれる制作代行業者もいます。

その場合は、どの図面を何部必要かなども伝えましょう。紙の品質なども事前に確認しましょう。

設備施工図は、複数の種類を依頼することが多いため、打ち合わせの時間も長くなります。

この打ち合わせの際に、代行会社と共有した事項は全てメモを控えておくようにしましょう。

お互いに共有事項を確認できる状態にしておくことで、後々作業のやり直しなどにならないようにできます。

 

③発注・納品

発注をかけてから、納品日を確認し納品を待ちます。発注をかけてからも打ち合わせが必要な場合もあります。

また、納品された図面は順次その都度確認するようにしましょう。

この際に、全てが出来上がってくるのをただ待つのはNGです。

理由は、1つの図面の間違いや不整合は、他の図面にも影響を与える可能性があるためです。

先ほど述べた配管施工図と平面配管図(電気)のように、お互いに影響を与えるものもあり、1つの図面を変更した場合には、もう1つも変更する必要が出てくるためです。

代行会社の負担を減らすことと、施工日時に間に合わせるためにも、迅速に対応していきましょう。

 

施工図の作成手順
施工図の作成には多くの工程を必要とします。
↓設計図等の確認
↓取り合い図(簡略化した図面)の作成
↓他業種との取り合い調整
↓施工図(打ち合わせ図)の作成
↓設計監理者チェック修正
↓施工図(承認用)の作成
↓設計監理者確認後、施工主の確認

という流れになり、打ち合わせが多く必要とされていることがわかります。

代行会社がどのように業務を行なっているかを知ることで、依頼を的確に行いスムーズに作業を進行できるようにしましょう。

 

設備施工図の種類と作成の料金相場を解説

設備施工図の種類は大きく分けて下記3つです。
・平面配管図(空調)
・平面配管図(衛生)
・平面配管図(電気)

設備施工図の作成は、1日あたりの単価で決まっている場合が多いです。変更などが発生しやすい図面のため、作業日数あたりで単価を決めているようです。
順番にご説明いたします。

 

平面配管図(空調)の料金相場

20,000円~/日

空調設備のダクト施工図などになります。ダクト施工図に必要な資料は、機器承諾図(機器類の詳細)と施工要領書(協力業者の施工方法)の2点になります。

このように設計図だけでなく、協力業者の施工についても把握していなければ作成することができません。

そのため打ち合わせに多くの時間を要することが想定されます。依頼の際には、代行会社が時間をかけなくて済むように、事前に共有事項の準備を行なっておくことがコストを削減できるポイントになります。

 

平面配管図(衛生)の料金相場

20,000円~/日

衛生設備の施工図にも多くの種類があり、建物の状況により、どれを必要としているのかを明確にしましょう。

一般的なもので、スリーブ・インサート図、各階配管図(平面図・断面図)、各部分配管詳細図(トイレ、洗面所、浴室、キッチン、機械室、水槽室など)、系統図、設備複合図、外構図等があります。

 

平面配管図(電気)の料金相場

20,000円~/日

一般的な電気設備施工図は、受変電設備・引き込み配線施工図、発電機設備施工図、電灯設備施工図、非常照明・誘導等施工図、コンセント設備施工図、電話・LAN設備施工図、テレビ他施工図、自動火災放置設備施工図、雷保護設備施工図などがあります。

電気設備だけでも、設備ごとに施工図は作成する必要があるため、これだけ多い図面が必要になります。

 

設備施工図作成の流れと料金相場のまとめ

①設計図、各所仕様の決定、注意事項の確認
②見積もり打ち合わせ
③発注・納品
という3つのステップで、設備施工図の作成代行に依頼することができます。

各設備で干渉する場合もあるため、入念に打ち合わせを行う必要があります。また、依頼する際に注意点や、具体的な施工方法などを伝えられるように準備しておくことでコストを削減することができます。

 

料金相場は、1日あたりの単価約20,000円~と設定しているところが多く、打ち合わせ時間が長くなることがからこのような料金設定になっているようです。

代行会社を利用して、業務の効率化を目指しましょう。

建築図面作成のコストカット、人員の確保、BIM・CADの依頼など下記より1分で問い合わせいただけます。


問い合わせ